バッテリーを上げた翌日。
たまりかねて地元整備工場へ。
休み時間のようだったが、整備のおじさんがその辺の裏紙に絵を描いてくれた。
「まずは自分でやってみるんだろう?」と・・・。
ありがとうございます!
少し勇気が出てきた。
おじさんの図を眺めながら落ち着いて考え、エンジンと向きあう。
プライミングポンプを作動しても軽油がエンジンに渡っていない。
ポンプからエンジンへのパイプを緩めてみるが、軽油が漏れてこない。
ということは、ポンプが機能していない可能性がある。
ポンプ自体が壊れている、あるいはポンプの前に原因がある、のかもしれない。
気を取り直してプライミングポンプにつながる燃料ラインをチェック。
エンジン側を抜いてポンピング。ポコポコと空気を吸う音はするが、軽油が出てくる気配がない。
まさかプライミングポンプ自体の故障?それは最悪だ。
そうこうしているうちに草架台の草がなくなる寸前。
馬たちの視線が痛い。
隣(1km先)のMさんにお願いして馬の牧草をお願いした。
Mさんの息子さんがトラクターでやってきて
牧草ラップの無駄にならないむき方をレクチャーしてくれる。
助かりました。
翌日、作業に戻る。
ポンプ故障していないとして(壊れていると考えたくない)
空気しか吸っていない状態なのでは?
下に潜って燃料タンク周辺を確認しなくては。
ローダーを止めておいたD型倉庫の入り口は
ちょうど悪いことに雪解けで水たまり状態。
これまでも冷たい泥水に浸かりながらの作業だったが、今度は下に潜るのか・・・
本当に機械って嫌だ。
適当な敷物を探して、水たまりに敷いて横になった。
燃料タンク周辺を確認すると最初のフィルターを見つけた。
燃料コックをOFFにしてフィルターを外す。
カップの中は赤茶色のデロデロ、金属メッシュのフィルターもかなり汚れている。
昨日は不明だが、いずれにしたってこの状態では役立たずだな。
灯油で洗浄してから戻し、イグニッション。かからない。
手の届く範囲のラインはチェックした。
やっぱり工場に頼むしかないのかなあ・・・
そういえば
「フィルターをすり抜けた燃料タンクの錆びやゴミが燃料ラインに詰まることがある」と、
Mさんの息子さんが言っていたな。
足踏み式の空気入れを持ってきて
先ほどのフィルターにつながる燃料ラインに強く空気を送ってみる。
「ゴボゴボゴボ」と燃料タンクから盛大なブクブク音が。
フムフム・・・こっちはタンクから来るラインだったのか。
と、突然ラインから液体が流れてきた。
軽油!
てことはそもそも燃料タンク→最初のフィルターに燃料がいっていなかったのか?
だとしたら、いくらエンジン側のプライミングポンプを触っても意味がない。
外したラインを元に戻す。
燃料コックをON。
プライミングポンプをポンピング。
するとプライミングポンプのエンジン側から盛大に軽油が噴き出した!
諸々つなげて再チェック。
キーをひねる。
数回のクランキング。
一瞬、渋った後にドルルルルルルル・・・とアイドリングが始まった。
いつの間にかツナギに着替えて様子を見ていた妻が「やったーーーー!」と笑う。
つられて僕も笑った。
思わず涙が出てきた。